もっと知りたくなる!?数学に関する「へー!」な小話その1
学生時代に数学の授業で
「いったいこんなことを学んでなにになるんだ」
なんて思いませんでしたか?
そんな印象を持っている人も
少なくない数学という学問が
ちょっと身近に感じる小話です。
元ネタはこの本です。
フェルマーの最終定理―ピュタゴラスに始まり、ワイルズが証明するまで [単行本]
【問題】
正方形のタイルがたくさんあります。
このタイルを組み合わせて、
任意の異なる大きさの正方形を2つ作りました。
この2つの正方形で使われているタイルを
過不足なく使って、
もっと大きな正方形を作ることは可能でしょうか?
答えはイエス!
例えば、3×3の正方形と4×4の正方形
この2つの正方形で使用しているタイルを全て使うと
5×5の正方形が出来ます。
同様に5×5と12×12の正方形から
13×13の正方形を作ることが出来ます。
式で一般化すると、こんな感じでしょうか。
これ、中学校で習ったピタゴラスの定理です。
直角三角形の三辺の長さの関係を表しています。
底辺と高さにあたる辺の長さの二乗の和は、
斜辺の二乗と等しいことを意味しています。
これが一体何の役に立つのか?
と中学校の時に思いませんでしたか。
このように書かれています。
「ピタゴラスの定理はすべての直角に対して成立するので、
直角を定義する。さらに直角は水平と垂直を定義する。
これを突き詰めると、3次元宇宙における3つの軸の相関関係
が定義される。つまり数学は、直角を介して、
我々が生きている空間の構造を定義している。」
一読した瞬間は、意味が分かりませんでしたが、
三角定規を3つ組み合わせると、
縦、横、高さの3次元を定義できるということだと
自分なりに理解して?、一人で納得しました。
すごくないですか?
たった一つの式で、
3次元の空間を定義しているなんて。
紀元前6世紀の数学者だったピタゴラス。
彼は、音楽の和音から惑星の軌道に至るまで、
あらゆる事柄の背後に数が潜んでいることに気づき、
「万物は数なり」とまで言い切ったそうです。
そして、彼のおかげで数は単に物を数えたり計算を
するために利用されるだけでなく、数それ自体で
その価値を認められるようになりました。
彼の影響から当時の人々は、
数を研究することで主観や偏見に左右されない、
ある種の真理を見いだせると考えていました。
実際それ以降、数学における新たな進歩が
身の回りの現象を説明するための言葉を与えて
きて、今日の発展へと至っているそうです。
このようなことを知ると、
ちょっと数学も身近なものに感じてきませんか?