あらゆる人が主役になれる時代に、私たちの働き方はどう変わるのか?「ワーク・デザイン」を読んで考えた
ワーク・デザインという本を読みました。
・進化を遂げるテクノロジー
・社会情勢の変化
・人々の価値観、幸せの定義の変化
この3つが相互に影響を与え合いながら
変化しているのが今の世の中です。
そのような大きな変化が
起こっているにもかかわらず
私たちにとって一番身近な働くという行為は、
大部分の方が20世紀までのスタイルの
延長にのっかっています。
その一方で、
仕事に新たな価値や可能性を見いだして、
かつて無かった仕事のインフラで
今まででとは異なるワークスタイルで
付加価値を生み出している人もいます。
そのような現代において、
できるだけ多くの人にとっての
よりより良い働き方について
書かれたのが本書です。
以下読んだ感想を列記します。
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未来を考えるための2つの視点
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何か明快な答えが書いてある本では
ありません。
未来を考えるための2つの視点を
与えてくれる本です。
ひとつ目は、「働く」という切り口で、
現在起こっている様々な変化の全体像を
わかりやすく俯瞰する、
そんな鳥の目を与えてくれます。
もうひとつが、
今置かれている環境において、
何に注力して仕事をしていくべきか
という、虫の目です。
具体的には
・働く意味がどう変化するか
・働き方がどう変わるか
・ 仕事内容自体がどう変わるか
ということが分かります。
例えば、機械化とクラウドソーシングが
どれだけ進んだしたとしても
自社でしかできない業務が10個
あげられています。
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消費競争型社会から生産・貢献型社会へ
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では、社会全体はどのような
方向へ進んでいるのか。
本書では20世紀を
消費・競争型社会と評し
21世紀を生産・貢献型社会になると
主張しています。
例えば、幸せの定義。
21世紀に尊ばれる幸せとして
4つの例をあげています。
・失敗も含めた多種多様な経験
・心と体の健康
・尊厳を感じることのできる
コミュニティへの所属
・貢献欲求や自己実現欲求を満たすことの
できる仕事や活動をもつ
他者との競争に打ち勝って
沢山の物を所有することから、
より良い人間関係の構築をベースに
自己実現や社会貢献のために働く
時代へと移行している、
といったところでしょうか。
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これからの時代に求められる人材とは
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では、そのような時代に
求められるのはいったいどんな人材か?
本書では、
社会が評価する5つの価値基準として
以下のようにあげています。
1,長期的な視点を持っているか
2,自分や関わっている人だけでなく、
赤の他人をも幸せにするという視点を
持っているかどうか
3,差別がないかどうか
4,個人の可能性をどこまでも最大限に
活かそうとするかどうか
5,抽象論や観念論ではなく、
明確な方法論や手段を提示して
現実を変えているかどうか
また、私自身が本書を読んで、
必要と感じた素養が3つあります。
1、一生涯をかけて成し遂げたいという
情熱をもったビジョンをもっていること
2、誰からも慕われる優れた人間性
3、 コミュニケーション能力
具体的には、プレゼンテーション、
ファシリテーション、人と人をつなげるセンス。
人は一生涯のほとんどの時間を
働くことに使っています。
ぜひ本書をきっかけに
仕事との関わり方を見直して
より充実したワークスタイルを
確立していただけたらと思います。
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今日のランチビブリオで
この本を紹介しました。
プレゼンを考える段で、
この本を選んだことを若干後悔しました。
本書は、ページ数の割に
言及している範囲が広く、
中身が濃かったもので。
なんとか3分にまとめ、
しかも優勝できたので
良かったなーと思います。
何事も挑戦ですね。