自然と人間の共生した社会実現に寄与すべく、八ヶ岳南麓であれこれ考え実験した記録をつづります

生涯の友とも呼べる一冊~サミュエル・スマイルズの『自助論』

「無人島へ一人で行くにあたり
一冊だけ好きな本を持って行って良い」

もし皆さんがこんな場面に
出くわしたら、どんな本を選びますか?

もし私が、
生長の家に関する書籍以外で
一冊選ぶとすれば、
恐らくこの本です。

スマイルズの世界的名著 自助論 知的生きかた文庫


SNSをはじめとするインターネットの
急速な普及にともなって、
旧来の社会的階層とは無関係に
人的交流や情報交換が行われるのが
当たり前になりつつあります。

その変化に伴って、
「どんな地位についているか」
「何を所有しているか」
というものことも、
「どのような人物か」
「どのような哲学やビジョンを持って生きているのか」
とったことの方が、
時に大きな影響を与える場合が
あるようです。

別の言葉で表現すれば
外的所有は
もちろん重要ではあるが、
それ以上に内的所有の重要性が
高まりつつある、

といったところでしょうか。

その意味では、
自分の内的所有を磨く最高の一冊
わたしはこの本だと確信しています。

自分で自分を助けようとする精神こそ、
その人間をいつまでも励まし元気づける。

われわれ一人一人が
すぐれた生活態度を身につけない限り、
どんな正しい法律を制定したところで
人間の改革はできないだろう。

このような意の出だしで始まる本書を
既に読まれた方も多いと思います。

折々にこの本を読み返して
自分を振り返ってみたり、
あるべき自分の理想像を確認したり
しています。

そしてこの本の中で
私が人生の指針としている一節があります。

いかに貧しく
取るに足りない人間であろうと、
その人が日々の生活で
無言のうちに示す模範的な行動は
かけがえのない価値をもつ。
(中略)
なぜなら、
低い場所に置かれたローソクも
丘の上に立てられたローソクと同じように
忠実に周囲を照らし出すからだ。



この本の原著は、
1857年にイギリスで出版されました。

150年以上経った今も尚
私たちに人生の指針を与えてくれる
普及の名作です。

自分のためだけでなく、
後輩や子供のためにも
自分の本棚に置いておきたい一冊です。