自然と人間の共生した社会実現に寄与すべく、八ヶ岳南麓であれこれ考え実験した記録をつづります

よく耳にするプレゼンのコツ「内容を削った方が相手に伝わる」についての私の考えを内容を削らずに書いてみた

あるテーマについて
プレゼンをするときは、
予定の時間枠の2倍の時間
話せるくらいの準備をして、
1分で話せるくらい
メッセージを整理すると、
きっとうまく伝えられます!


というのが、今日の話の結論です。
当ブログ始まって以来の長文記事です。

冒頭のこの一文を読んで興味を持たれたら
ぜひ最後までお読みいただきたいと思います。

0609-2


昨日は職場でプレゼンの批評会がありました。

週末に控えた重要な研修会の、
各当者のプレゼンの精度を高めることが目的です。

研修会の対象が、生長の家青年会の
全国の拠点のトップリーダーの方々だけに、
主催側の我々も準備に熱が入ります。

批評会が終わったあとに、
同僚が後輩にアドバイスをしていたのですが、
そのときにの一言が私の耳に引っかかりました。

「内容を削ったほうが相手に伝わる」 

私もこの考えに賛成です。

私は、プレゼンの準備の過程で
たいてい内容を削る作業をしていますが、
そこには私なりの2つの理由があるからです。

1、沢山のことを話すほど、
聞き手の記憶に残りにくくなるから。

2、削る必要が生じるくらいの
情報量をはじめにインプットしていないと
深く伝えることができないから。


1つめの理由は聞き手の立場から、
2つめの理由は話しての立場から述べたものです。

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聞き手の記憶に合わせて情報を削って整理する
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私のようなアマチュアは、
人前で話をすることになると、
間が持たなくなるのを恐れるなどの自信のなさから、
ついつい必要以上に話す内容を集めがちです。

ですが、聞く側からするとよほど上手な話でない限り、
話を聞いたあとにも頭に残るのはせいぜい1つ〜3つです。

ひとつひとつの材料がどんなに秀逸でも、
羅列的に情報を付け加えている限りは
聞く側からすれば「結局なんの話だったっけ?」
となります。

主題との関係の中で重要でないものは、
ばっさり切り捨てることで、
返って自分が伝えたい内容が相手に
よく伝わるというのは真実だと思います。

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深く伝えるために削る前提で沢山の資料を読み込む
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では、準備の段階で
時間枠に収まるような情報量だけ
集めればいいのでしょうか?

何回も話した経験のあるテーマは除き、
私はそうすべきではないと思います。

なぜかというと、
1つの知識を相手に伝えるためには、
少なくとも話し手は、それ以上の
深い理解が必要だと私は考えるからです。

例えば、小学校時代に結構多くの人が
つまづいたであろう分数の割り算。

「分母と分子をひっくり返してからかける」
というノウハウを知っているだけでは、
計算方法をつたえることはできても、
分数の割り算そのものを伝えることはできません。

このような表面的な理解のままでは、
相手にもそのレベルでしか伝えられません。

言い換えると
自分が理解していること以上のことは
決して相手に伝えることができない
ということです。

ですから、
テーマに関する理解を深めるために
様々な資料を読み込む必要が出てきます。

この段階でインプットしたことの大半は、
実際のプレゼンの場面でほとんど語られないと思います。

ですが、同じセリフでも、
その背後に1の理解しかないものと、
10の理解があるものでは、
言葉の重さが違って聞こえます。

本当に相手に届くプレゼンをするためには、
この手間を惜しんではいけない。
というのが私の考えです。


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削りに削って1分でも話せれば、相手に絶対伝わる
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プレゼンの主題に関する理解を深めることは、
縦に深く深く掘っていくイメージです。

その一方で相手にわかりやすく伝えるために、
事例や比喩、データや実体験なども集めていくと思います。
これは横に展開するイメージです。 

このような準備をしている時に、
わたしたちアマチュアに起こりがちなミスが、
もともとの主題を見失うということです。

そもそも自分は何について話すはずだったのか
ということを忘れてしまっている状態です。

準備に熱が入りすぎると、
本番で話し始めるまで気づかない
ということもあります。

これを避けるための方法として
私がよく行っているのは、
「1分間で自分が伝えたい内容を話してみる」
というものです。

1分間で話せない場合、
主題を見失っている可能性が非常に高いです。

要するに、本当に自分が伝えたいのはこれだと、
頭の中でまとめ切れていない状態です。

逆に1分でサラッと話せる場合は、
主題に対する明確なメッセージがまとまっている状態です。

私の体験的に、1分でサラッと話せると、
本番でも結構無難に話せます。

仕上げの「1分間」のチェックが
私にとってはかかせません。

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「宗教の教義を伝える」
というちょっと変わった講演や
プレゼンを私が長年行ってきたなかで、
普遍化できそうな部分を、
思いつくままに書いてみました。

読んでくださった方の
何かの一助になれば光栄です。

最後まで読んでくださり
ありがとうございました。