自然と人間の共生した社会実現に寄与すべく、八ヶ岳南麓であれこれ考え実験した記録をつづります

リーダーが果たすべき本当の役割とは何か?新入職員時代の上司の言葉が今頃になって効いてきた件

私の心の中で、じわじわと
存在感を増している方が
いることに最近気づきました。

こう書くと、まるで、思春期の
乙女の心境を想起させますが、
実態は全然違います(苦笑)。

その方とは以前勤めていた
職場の課長です。

もう前の職場を退職して
4年近く経ちますが、
その課長のもとで4年半ほど
お仕事をさせていただきました。

なぜ今になってと思いましたが、
その答えが先日紹介した
この本の中にありました。


リーダーシップでいちばん大切なこと
リーダーシップでいちばん大切なこと [単行本]


本書ではリーダーシップを、
「価値観を示し、人を巻き込む力」
と定義しており、前半の
「価値観を示す」という点に
重点をおいて論じています。

-----------------
言葉と行動で教えて下さった仕事の基本
-----------------


課長は、決して派手な印象は
ありませんでしたが、
とにかく誠実で実直な方でした。

「正しい手順に従って仕事を進めること」
「時間、期限、約束を守る」

このような基本に忠実な指導が多く、
正直最初は物足りなさを感じていました。

が、やはり慣れてくると
ミスをしてしまうこともあり
そのような時にその原因を考えてみると
大抵、上記の2点のいずれかを
疎かにしていたことがほとんどでした。

そのうち、
メンバーに指導していることと
課長自身が業務の中で実行していることが
一致していることに気づき始めたこともあり、
はじめは物足りなさを感じていた課長の指導が、
私の心に響いてくるようになりました。

言い換えると、私が社会人として
多少なりとも成長したということでしょうか。

------------------
リーダーが示し続けた価値観はずっと残る
------------------


本書にこのような一節があります。

生前はフォロワーなど
全くいなかったゴッホ

そんな彼に、死後、
多くのフォロワーが群がること
になった事実は、私たちに
「リーダシップは、
リーダーの死によっては失われない」
という重要な視点を与えてくれます。


一般化するとと、
リーダーが自分の前から
いなくなっても、その人が
示し続けていた価値観は、
自分の中に生き続ける。

ということではないでしょうか。

現在の職場に移って3年半。
後輩も増えて仕事を教えたりすることも
増えてきました。

そのような時に、「基本に忠実」という
価値観を示し続けた当時の課長のことが
ふと思い出されます。

リーダーシップというと、とかく
組織を率いるという部分に注目しがちです。

確かにそのような能力がないと
メンバーをまとめて高い成果をあげることは
難しいでしょう。

しかし、そのように人を動かすことができるのは、
「価値観を示し続ける」という前提があってこそ。

本書を読み返しながら、
このように改めて思ったことでした。