自然と人間の共生した社会実現に寄与すべく、八ヶ岳南麓であれこれ考え実験した記録をつづります

白無垢の花嫁の後ろに〜心を澄ませば聴こえてくる親の愛

先日、職場の同僚の結婚式に
出席させていただきました。

披露宴で友人代表の挨拶があると
一人ドキドキしていたあの日です。

新郎新婦は私にとって
「この人と出会えて良かった」
と心から思える二人でしたので、
友人代表としてあいさつを
させてもらえたことを
とても嬉しく思っています。


そして、この結婚式において
とても感動したことがありました。

それは亡き新婦のお父様の席が
ちゃんと用意されていたことです。

神前結婚の厳かな雰囲気のなか、
社殿の中央に座る新郎新婦。

その後ろには両家の父母が
座っていました。

新婦のお父様は、
結婚式に先立つ2月に
他界していましたため、
新婦の後ろに座るのはお母様のみでした。

が、よく見るとお母様の隣に、
誰も座っていない席が見えました。

ああ、お父様も
姿は見えなくても
この場にいらっしゃるのだと
目頭が熱くなりました。

私の父は、わたしが中学1年の時に
他界しました。

当時の私の感情は長くなるので、
省略させて頂きますが、
実は父の葬儀のあと、
不思議なことがありました。

父は、秋葉原にある
電子部品関連の
お店を経営していました。

父が入院中は、
秋葉原にあるその店は
母が切り盛りしていました。

父が亡くなってからは、
通夜や葬儀、そして遠方から来た
親戚のお世話もあり、
一週間ほどお店を閉めていました。

やっと落ち着いて、
母が久しぶりに店を開けると、
机の正面の壁に掛けてある時計が
止まっていたそうです。

その時計は、
父が独立する前に勉めていた会社で、
勤続10年の記念にもらったものでした。

その時計は10時10分、
父が昇天した時刻を指したまま
止まっていました。

母は電池切れかと思い、
新しい電池に替えてみたそうですが、
やはり動きませんでした。

父をよく知る仕事仲間の一人が、
その時計を見て
「金内さん(父)は、
 この店を本当に大事にしてきたからね。
 天国へ行く前に、
    きっとここに挨拶にきたんだよ」
と母に告げたそうです。

私もしばらくしてから、
その時計を見る機会がありましたが、
確かにあの時刻で止まっていました。

「肉体の父はいなくなっても、
   本当の父はどこかで生き続けて、
   見守っていてくれている。」

当時中学1年だった私は、
そう思えて仕方ありませんでした。

話は戻ってあの日の結婚式。

きっと新婦のお父様は
あの席に座って娘の晴れ姿を
しっかりと見届けてくださっていたと、
私は信じています。

そしてこれからも、
見守り続けてくれることでしょう。

画像2
披露宴ではお父様の代わりにお兄さんが新婦をエスコートしました(*^_^*)