自然と人間の共生した社会実現に寄与すべく、八ヶ岳南麓であれこれ考え実験した記録をつづります

人生もビジネスも小さく産んで大きく育てる時代

小さく産んで大きく育てる。

赤ちゃんの話ではありません。

先週関西に出張に行きましたが、
その移動中に本を読み終えました。

著者は、雑誌編集という
自身のキャリアを振り返り、
漠然とこのような問題意識
持っていました。

1、先が見えない時代。
     いつ仕事がなくなるかもわからない。
2、このような時代に人生やビジネスの
      長期プランを立てても外部環境の変化に
      対応できるはずがない。
3、もっと違う生き方があるのでは?

この疑問に対する答えを求めて、
著者は「ノマド・トーキョー」という
生活実験を行います。

住んでいたマンションを引き払い、
家財をすべて処分し、トランク一つで
ソーシャルメディアの縁をたどって、
東京都内を旅するように暮らしみる、
というものです。

その実験で得た数々の気づきや
素晴らしい仲間との出会いを
一冊にまとめたものです。

そこで得た気づきの一つがこれです。

計画性の精度を高めても
アクシデンタルな人生は
思う通りにはいきません。

それより偶発性を取り込んだ
ミニマルな計画にとどめて、
「行動」と「修正」に重きをおきながら
臨機応変に対応して行くような
生き方が必要になってきています。

一般的に、計画や意思決定
時間やエネルギーをかければかけるほど、
それを軌道修正したり辞める決断を
下したりするにも同じくらい
エネルギーを要します。

これに加え、
不確実性が強まる現代においては、
長いスパンの大きな計画を立てても、
その計画を実行しているうちに
外部環境が刻々変化していくために
期待通りの変化を得ることが難しい。

むしろ、方向性だけを決めて、
小さなサイクルでPDCAを回しながら
変化に対応していくべきだ、
という主張です。

そしてこのような考え方を、
ライフプランではなく、
ライフデザインである!
と表現しています。

小さく産んで大きく育てる。

私たちの人生や組織においても
言える言葉なのかもしれません。