自然と人間の共生した社会実現に寄与すべく、八ヶ岳南麓であれこれ考え実験した記録をつづります

絶対!と断言できる人はかっこいい!数学に関する「へー!」な小話その2

当ブログ初の続編記事です!

前回、タイルで作った大きさの異なる
2つの正方形をばらして、使われていた
タイルを過不足無く使って、一回り大きな
正方形を作ることはできるか?

という問題を通して、ピタゴラスの定理
の意味することについて書いてみました。

前回記事:もっと知りたくなる!?数学に関する「へー!」な小話その1

今回はこのことを前提に、
ちょと発展的な内容に触れてみたいと
思います。

まずはこちらをご覧下さい。

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前回はタイルでしたが、
今回は立方体の積み木です。

【問題】

ここに立方体の積み木がたくさんあります。

この積み木を使って大きさの異なる
立方体を2つ作りました。

いったんこの2つの立方体をばらした後、
使われていた積み木を過不足無く使って
1つの大きな立方体を作ることは可能でしょうか?


いかがでしょうか。

この問題を解く方法の一つは、
実際に試してみることです。

いろいろな大きさの立方体を
作ってはばらし作ってはばらしと
繰り返していくことで、
一つの結論を導き出そうという手法です。

科学は基本的にこのような実験の反復によって
状況証拠がそろえば、それを結論とします。

では、100万通りの組み合わせを
試してみて見つからなかったら、
答えを「不可能」と結論しても
よいものでしょうか。

これだと、1億通りとか1兆通りの
組み合わせを試すうちに、
適合する組み合わせが見つかる
可能は否定できないですよね。

科学においては、このような状態でも
状況証拠が揃っているということで、
結論づけることが可能ですが、
数学においていくらでも思考実験が
可能ですので、結論づけることは
難しそうです。

では、どうやってこの問題を
説けばよいのでしょう。

このような時に有効なのが
数学的証明という手法です。

証明とは、簡単に言ってしまえば、
前提が正しく、途中のロジックも正しければ、
導き出された結論も正しい!
という考えに基づいて、
公理や、公理から導き出された定理を前提に
ひとつひとつロジックを積み重ねていって
結論を出すわけ手法です。

だから、思考実験なんて一切やらなくても
問題を解けてしまうわけです。

この問題の答えは、「不可能」なのですが、
いくらせっせと組み合わせを試しても
「現時点では不可能という答えです。」
としか言えなかったことが、
不変の真理として「不可能」と言える。

ね!数学ってすごくないですか?